沖縄で野鳥観察

主に沖縄本島内を歩き回っています

ノスリ

あけましておめでとうございます

 

2023年も当ブログをよろしくお願いいたします。

新年最初の記事は縁起物ということでタカ目タカ科ノスリ属という由緒正しき鷹である

ノスリの写真をまとめていこうと思います。

 

本州以北にお住まいの皆さんには珍しくもないのでしょうが、ここ沖縄では毎年渡ってくる冬鳥ではありますが飛来数が少なくレアな野鳥です。

ノスリ糸満市2022年12月18日)

この日は糸満市の農地で撮影したサシバ達の中に紛れていました。

ノスリ糸満市2022年12月18日)

枝に止まっている姿はずんぐりとした体型で容易に区別できるそうですが飛んでいる

姿はサシバによく似ていて分かりにくいですね。

ノスリ糸満市2022年12月18日)

翼型も似ているし初列風切の先端もサシバと一緒で5つに分かれているし。

ノスリ糸満市2022年12月18日)

翼の先端が黒いのと腹巻き状の模様が判別ポイント。

ノスリ糸満市2022年12月18日)

あと尾羽根下面の細かい縞模様もノスリの目印。

 

⇩比較用に同日同所で撮影したサシバの写真も貼っておきます。

サシバ糸満市2022年12月18日)

この日のノスリはカラスの巣を襲撃していたようで林に突入してはリュウキュウハシブトガラスに追い出されるという行動を繰り返していました。

ノスリリュウキュウハシブトガラス糸満市2022年12月18日)

撃退に成功したようですが尾羽根を毟られたようでカラスもボロボロ。

リュウキュウハシブトガラス

実のところノスリが撮れていたのに気づいたのは今回が初めて。

やはりサシバに似ているので今までは見過ごしていたのかもしれないと思い、

暇をみつけて過去の鷹写真を再検証していこうと思うOkiyasuでした。

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三角池のタシギ団

春から秋にかけて足が遠のいていた三角池(豊見城市の与根第一遊水地)ですが久しぶりに訪れたら昼間から出歩くタシギ団に遭遇しました。

タシギ(豊見城市2022年12年11月)

定点観察しているわけではないので実際のところ正確な生息数などわかるわけはないのですが、三角池で8羽のタシギを同時に見たのは今回が初めて。

タシギ(豊見城市2022年12月11日)

葦原から出たり入ったりしていて中で入れ替わっていることも考えられるので本当に8羽なのかも怪しいところですが。

タシギ(豊見城市2022年12月11日)

夜行性で臆病なタシギが集団で葦原から出て歩き回っているということは 彼らはこの三角池を安全な場所と考えているのでしょう。

 

雨続きの日々が続いていたので久しぶりの陽光を浴びてくつろぎたいタシギ達ですがバンと

オオバンがそれを許してくれません。

タシギ(豊見城市2022年12月11日)

タシギ達の間に割って入り我が物顔で歩きまわります。


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タシギ達、迷惑そう。

 

バン達が対岸へ移動していったのでやっとタシギ達のリラックスタイムがやってきました。

タシギ(豊見城市2022年12月11日)

タシギは本来は 単独生活者なので小規模とはいえ群れをつくっているのは珍しいとのこと。

タシギ(豊見城市2022年12月11日)

通常は単独で生活する生物が一箇所に集まる場所というのは同族間での競合が起こりにくい環境だそうで、この三角池はタシギ達にとって心穏やかに過ごせる憩いの場所なのでしょう。

さて年の瀬ですね。

 

今年は世間的には暗いニュースが多かったので来年は世の中が少しでも良い方向に進む

事を願いつつ 私的にも生活が一変しなかなか大変な一年だったので私個人も穏やかに

過ごせる事を切に願い2022年年内の更新を終えたいと思います。

 

皆様にとっても2023年が良い年になりますように。

 

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2022年のソリハシセイタカシギ

護岸の再整備工事が始まってから近くに車を停めることができなくなり 、しばらく足が遠のいていた三角池に数ヶ月ぶりに行ってみたら今年も居ましたよ

ソリハシセイタカシギ

ソリハシセイタカシギ豊見城村2022年12月11日)

この日三角池に居たのは4羽。飛来数が増えているのでしょうか。

ソリハシセイタカシギ豊見城村2022年12月11日)

向こうから近寄ってくるので人馴れしてしまっていないか心配。

ソリハシセイタカシギ豊見城村2022年12月11日)

去年 漫湖水鳥湿地センターで見かけたときは上空をハヤブサが飛び回っていて他の野鳥たちは茂みに隠れているような状況なのに この子達は「我関せず」と5羽横一列に並んで採餌

しながら行進していたな。


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ハヤブサチュウシャクシギくらいまでは捕食するので、ソリハシセイタカシギも安全とはいえないように思いますが…

ソリハシセイタカシギ豊見城村2022年12月11日)

ハヤブサより強いのか それとも危機管理能力が低いのか。

ソリハシセイタカシギ豊見城村2022年12月11日)

とは言え冬の三角池の暴れん坊クロツラヘラサギアオサギソリハシセイタカシギには手を出さないので もしかしたらエレガントな姿に似合わず武闘派なのかも。

ソリハシセイタカシギ豊見城村2022年12月11日)

ソリハシセイタカシギもこのまま沖縄の冬鳥として定着するのでしょうか。

 

今回は近くのホームセンターに買い物に行くついでに そこから歩いて三角池まで行って

みました。 今までは徒歩1分だったので最初は面倒くささを感じていたのですが国道裏の

農地を初めて歩いて移動したところ、そこかしこから野鳥の声が聞こえる環境だということを

知りました。

 

野鳥が集まる三角池に目が行きがちですが、周辺の農地も色々な野鳥に出会える場所かも

しれませんね。

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カイツブリ

小さくて可愛いカイツブリ

可愛いのはいいのですが小さいし潜水するので私にとっては撮影が苦手な野鳥の一つ

でしたが最近コツを掴めたようで 以前よりだいぶマシな写真が撮れるようになって

きました。

 

それというもの今年はなぜか11月中旬ごろから行く先々で狙ってもいないのに

カイツブリに遭遇し撮影の練習ができたという事が大きいのかなと。

カイツブリ沖縄市2022年11月28日)

いままでは成功体験から来る先入観でダム湖など広い場所に居るという思い込みがあったのですが 公園等の人が多くて騒々しい場所にもけっこう居るということを知って、

近い距離で撮影する事が多くなったのも写真の質が上がった要因かな。

カイツブリ沖縄市2022年11月28日)

緑色に濁った水面とのコントラストが淡いからかAFが効きにくんですよね。

なのでMF撮影の腕を磨かなきゃ。

カイツブリ沖縄市2022年11月28日)

彼らは かなり臆病なので驚くとドタバタと水面を走って逃げたりするので脚力は強い

ようなのですが、足がお尻に近い位置に付いているので陸上を歩くのはあまり得意ではないようです。

カイツブリ沖縄市2022年11月28日)

水面を走るカイツブリ、一生懸命な姿がカワイイ…

 

季節的に冬羽なんで色合いは地味ですね。

カイツブリ沖縄市2022年11月28日)

カイツブリは 温暖な沖縄では年に数回繁殖を行うので番でいることが多い。

カイツブリ沖縄市2022年11月28日)

動画も撮影したのでよろしければ見てください。


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そういえばカイツブリ留鳥で一年中居るはずなのに夏羽の写真を持っていないな。

カイツブリ沖縄市2022年11月28日)

動画をもう一つ。コンデジ撮影なんで画質が悪いです。


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この日の沖縄こどもの国は客が少なくて他の野鳥たちものんびりしていたな。

 

ここからは沖縄こどもの国と同じ沖縄市にある沖縄県総合運動公園内の池で出会った

カイツブリ達の写真を。

カイツブリ沖縄市2022年12月4日)

この日は 池のすぐそばのコートでテニス大会が行われていたので騒々しい環境ですが、

ここのカイツブリ達はそれに慣れているようで気にせず潜水を繰り返しています。

カイツブリ沖縄市2022年12月4日)

ここの子達は沖縄こどもの国のカイツブリ達より人馴れしているし池の周りに遮蔽物

が多くて身を隠せるのでかなり近寄れます。

カイツブリ沖縄市2022年12月4日)

上の写真を見るとほんとにお尻のあたりから足が生えているのが解ります。

カイツブリ沖縄市2022年12月4日)

足が後方に付いているのは泳ぎと潜水には最適な配置ですが歩くには不向き。

巣も 水草などを編んだ浮巣を作るほどの徹底ぶりでほとんど陸に上がることの

ないライフスタイルなので歩行が下手でも不便は無いようです。


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だいたい見かけるときはどこでも2羽ペアで潜水採餌しています。

カイツブリ沖縄市2022年12月4日)

三白眼でも可愛い。

まだ実際には見たことがないのですが雛はさらに可愛いと聞きます。

繁殖期を狙って雛鳥を探しまわってみようかな。

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2022年11月 金武町の猛禽類

金武町の養鶏場でも鳥インフルエンザの感染が確認されて大事になっているので、

事態が落ち着くまでは行くのを控えようと思っているOkiyasu夫妻です。

金武からウイルスを他の探鳥地へ運んでしまうわけにはいきませんからね。

 

ということで金武町に行きたい気持ちを抑えつつ前回の記事と同日に撮影したストックの中から 猛禽類の写真を集めてまとめ記事を書いていきます。

 

この日は到着直後からサシバとミサゴの鳴き声が響き渡る中を探索開始。

サシバ金武町2022年11月27日)

気合を入れて周囲を監視する必要もなく歩き始めて5分ほどでサシバが向こうから

やってきてくれました。この子は胸の模様が縦縞状に見えるので若鳥のようです。

 

その後も次から次へとサシバが飛来。

サシバ金武町2022年11月27日)

このサシバは眉斑がはっきりしているし胴体が太いのでメスのようです。

 

歩き始めて90分ほど経ち少し疲れたので一休みしていると妻が遠くでホバリング

しているチョウゲンボウを見つけました。

チョウゲンボウ金武町2022年11月27日)

こちらのチョウゲンボウも色合いからメスのようですね。

 

こちらはおそらくオスのサシバ

サシバ金武町2022年11月27日)

先程のメスだと思われるサシバと鳴き合いながら畑の上空を旋回していました。

サシバ金武町2022年11月27日)

この2羽は鳴き合いながら丘を越えて飛び去っていきましたがその後を追うようにもう

1羽のサシバが、これまた鳴き続けながら飛んでいきます。

サシバ金武町2022年11月27日)

それにしてもサシバはよく鳴きますね。

 

カモと猛禽類をたっぷり愛でた後周囲を散策しながら川沿いに帰っていくと、死角に

なっていた川面から突然、大きな魚を握りしめたミサゴが飛び出してきました。

ミサゴ(金武町2022年11月27日)

魚を飛びやすい様に空中で持ち直した後、降りて食事ができるところを探しているのかウロウロしていたのですが 他のミサゴやカラスが集まってきてちょっかいをかけだしたので盗られちゃたまらんと高度を上げて飛び去っていきました。

ミサゴ(金武町2022年11月27日)

残った他のミサゴたちは自分で魚を捕まえようと追うのを止めましたが、カラスは

横取りを諦めきれないのか 魚を抱えたミサゴを追って飛んでいきました。

 

この日は沖縄で一般的に見られる猛禽類三種を見ることができました。

遠くで急降下を繰り返しているハヤブサかと思われる影も見えましたが工事現場に

阻まれて近づくことができなかったのが心残りです。

 

*おまけ


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DMMかりゆし水族館の屋上でカラスと空中戦を繰り広げるチョウゲンボウ

 

併設のイーアス沖縄豊崎へ買い物に行った際に撮影したのですが、いつもは持ち歩いているPowerShot ZOOMをこの日に限って置いてきてしまっていた為 スマートフォン

撮影した動画からの切り抜きなので画質がかなり悪いです。

 

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2022年11月のカモ色々

先月末はあちらこちらでカモの写真を撮影したので写真をまとめて下書き保存したの

ですが、そのまま忘れてしまっていたのに気づいたので 手直しして公開することに

しました。

 

この日は数日ぶりの快晴に恵まれたので金武町へ。

目当てはチョウゲンボウだったのですが、カモがたむろしている水田に行き着いたのでチョウゲンボウの事はしばし忘れてカモの写真を撮りまくり。

ハシビロガモ金武町2022年11月27日)

やはり目立つのは数が多いハシビロガモカルガモコガモですがその他のカモも

充実している場所に巡り会えた。ここは農耕地区なので作付け状況で野鳥たちが集まる場所が移動するので翌月も同じ場所で会えるとは限りません。

ハシビロガモ金武町2022年11月27日)

とは言え どの種族もまだまだエクリプス期を脱していない子が多いので全体的に

羽色は地味め。

ヒドリガモ金武町2022年11月27日)

夏の沖縄で観察できるカモは留鳥カルガモくらいしかいないので色とりどりのカモ達

で満たされると本格的なバードウォッチングシーズンに入った事を あらためて実感

します。

ヒドリガモ金武町2022年11月27日)

沖縄では飛来数が少なくなかなか会えないオカヨシガモも。

オカヨシガモ金武町2022年11月27日)

なんだか上品な佇まいをしているように見えるオカヨシガモ

オカヨシガモ金武町2022年11月27日)

細かいウロコ模様が美しい。

オカヨシガモ金武町2022年11月27日)

この日金武町で確認できたオカヨシガモは6羽。

オカヨシガモ金武町2022年11月27日)

そんなとき遠くから大型のカモが隊列を組んで一直線に飛んできたので急いで撮影。

アカツクシガモ(金武町2022年11月27日)

飛んできたのは初めて見る大型のカモで興奮。

アカツクシガモ(金武町2022年11月27日)

撮影時はガンの仲間かとも思っていたのですが帰宅後に調べて迷鳥のアカツクシガモ

だと知りました。

アカツクシガモ(金武町2022年11月27日)

この日確認できたのは上の写真に写っている4羽。

アカツクシガモ(金武町2022年11月27日)

降りてくることはなく、飛び去っていきましたがこちらも綺麗なカモでした。

 

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その翌日はキンクロハジロに会うために平日の沖縄こどもの国へ 

スズガモ(沖縄市2022年11月28日)

キンクロハジロの群れの中にメスのスズガモが1羽混ざっていました。

スズガモ(沖縄市2022年11月28日)

スズガモも沖縄に飛来する数が少ないので、私達は今回が初めての遭遇でした。

 

キンクロハジロも相変わらず群れで飛来してきています。

キンクロハジロ沖縄市2022年11月28日)

エクリプス期も終わりかけのようですが 個体差があるので色合いはまちまち。

キンクロハジロ沖縄市2022年11月28日)

入園料の500円を払えば確実に会える野鳥というのも不思議な感じです。

 

カモの観察シーズンはこれからですが早速珍しいカモに出会えたので幸先が良い。

エクリプス期が終わって羽色が鮮やかになってくる年明けが楽しみです。

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シロハラクイナ再び

珍鳥シロハラクイナ

 

ここ沖縄ではヤンバルクイナより出会うのが難しいと言われているクイナの仲間ですが

彼らは一日のスケジュールが概ね固定化しているうえに縄張りを持つので 生息地さえ見つけることができれば お目にかかる確率が上がります。

 

その生息地ですが私が把握している場所では一番間近で観察できるのが沖縄市にある

県内唯一の動物園でもある沖縄こどもの国園内の水鳥の池。

 

この日は 探さずとも向こうから私達のもとへ飛んできてくれました。

シロハラクイナ沖縄市2022年11月28日)

そう、飛べるんです。

 

あまり野鳥に興味のない方々にとってクイナ科の鳥はヤンバルクイナのイメージが強いのか 飛べないと思いこんでいる方が多いのですがシロハラクイナは飛べます。

同じクイナ科のバンやオオバンより上手に飛べます。

シロハラクイナ沖縄市2022年11月28日)

こちらでは留鳥ですがアチラコチラで目撃されていて鹿児島では繁殖例も報告されて

いるそうです。

シロハラクイナオオバン沖縄市2022年11月28日)

右の黒い鳥はシロハラクイナと同じクイナ科のオオバン

 

この個体は警戒心が薄いのかあまり私達を怖がらなかったので15 mほどまで近づくことが出来ましたが、先程の写真に写っていたオオバンシロハラクイナの直ぐ側で

仲間同士の小競り合いを始めたので それに驚いて池の対岸に逃げていきました。

シロハラクイナ沖縄市2022年11月28日)

別のポイントに移動して他の野鳥を観察していたら またもや向こうから飛んできてくれ

ました。


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動画の中盤から浮草の上を歩きながら餌を探している姿が収められています。

 

食性は動物食寄りの雑食なので、雑穀も食べます。

シロハラクイナ沖縄市2022年11月28日)

箸休め的な感じでしょうか、草の穂を引っ張って食べています。

シロハラクイナ沖縄市2022年11月28日)

この子はあまり人を怖がっていないようなので、9月末に出会った ここで生まれた

幼鳥の成長した姿なのでしょうか。


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↑ 9月撮影の幼鳥動画です。

 

このシロハラクイナですが、80年代頃から北部九州でも確認されているという

ことで、専門家たちは生息域を北へ広げているのではないかと考えているようです。

 

さて、シロハラクイナをじっくり観察できたので 次はヤンバルクイナとヒクイナの写真が欲しいところ。

 

今週末は 沖縄本島北部へ探しに行ってみようかな。

 

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