7月上旬、金武町のダム周辺を散策していたところタイワンシロガシラの幼鳥達に出会いました。沖縄島在住のバードウォッチャーにとって珍しくもない野鳥となった彼らですが写真が溜まってきたのでまとめていきます。
沖縄本島では3月下旬ごろから繁殖期に入り4月から5月にかけて巣立つのでこの子達は生後2~3ヶ月といったところでしょうか。
もともと八重山地方にはヤエヤマシロガシラという固有亜種がいるのですが、本来沖縄本島にシロガシラは居なく、1976年に糸満市で観察されたのを皮切りに徐々に生息数を増やしていき最近は周辺離島へも進出を始めています。
尚、沖縄本島のシロガシラは旧環境庁の調査では亜種ヤエヤマシロガシラとは異なり亜種タイワンシロガシラに近いようなのですが、まだ明確な答えは出ていないそうなのでここではタイワンシロガシラとしておきます。
食性は雑食性で生息数の増大とともに農作物への食害が深刻化しています。
1987年に有害鳥獣指定され侵略的外来種として駆除対象となってしまった彼らですが、その愛らしい容姿と美しい鳴き声から愛好者も多いです。
上記の子たちは独り立ちしているようで近くに成鳥の姿は見られませんでしたが、巣立ち直後の幼鳥に親鳥が餌を与えている姿もよく目にします。
少し離れたところに成鳥もいました。
ヒヨドリの近縁種なのですがヒヨドリとは違いツグミのような複雑なさえずりを行います。動画は以前にもリンクを張ったものですが参考までに。
これはさえずりのパターンのごく一部。素材が溜まったら一本に編集してUPします。
別の農道では大きな青虫と格闘する幼鳥が。
青虫を振り回して地面に打ち付けています。
そのすぐ近くでは成鳥が同じようにヒルと格闘していました。
もしかしたら親鳥が狩りの仕方を教えていたのかもしれませんね。
さて今週は台風6号の影響で4連休が巣ごもりで終わってしまいそうです。沖縄本島は今のところ風、雨ともに大したことはありませんが、数年前に石垣島のアジサシコロニーが台風で壊滅した事があったので台風の進路に当たる先島諸島の野鳥たちが心配です。