前回のシロチドリの続きです。
前回の記事の翌日も豊崎海浜公園に足を運んでコアジサシの飛翔写真を撮ろうと頑張っていたのですが、夢中になるあまり少しずつ波打ち際のコアジサシの方へ近づいていたようで 気がついたら遊歩道から砂浜へ降りていました。
砂浜に立ち入った直後からシロチドリの声の方が大きくなったような気がして足元に目を向けると、数羽のシロチドリが私を囲むように騒いでいた。
そのうちの1羽をカメラで追っていると、いつもとは違う行動を始めました。
地べたに伏せて翼をバタつかせながら這いずるように移動。
擬傷行動ですね。
言葉で説明するより動画を見てもらった方が早いかな。
迫真の演技です。
下の2枚は動画からの切り出し。
擬傷とは:コチドリの擬傷が有名ですが、傷ついたフリをして捕食者の注意を引 き巣や雛から遠ざける行動。
カメラ目線ということは私を脅威として認定しているということ。
擬傷を行うということはこの砂浜に卵もしくは雛がいて ここを繁殖地に使おうと考えているのかな?
威嚇されたり擬傷行動をとられたりと完全に敵認定されたので、砂浜から退散することにしました。
その翌週末、卵か雛を確認しようと海浜公園を再訪問した際、同行していた妻がシロチドリとコアジサシの行動パターンから 彼らがどうしても近寄らせたくないポイントを 特定して卵を見つけてきてくれました。
妻がみつけた卵は模様と大きさからコアジサシの卵と思われ、怒ったコアジサシがけたたましく鳴きながら妻の頭上すれすれを飛び回り威嚇し始めたのでこの日は早々と退散することにしました。
シロチドリも相変わらず擬傷を繰り返していたのですぐ近くに卵か雛が居たのでしょうが それを考えると踏んでしまいそうで怖くなり、慎重に足元を確認しながら砂浜から脱出。しばらくここには近寄らないようにします。
ただ彼らが「人間に勝った、追い払った、俺は強い、」と勘違いして人間との距離感を誤解しなければ良いのですが…
話は変わりますが、埋め立てによる人工島計画事業が進んでいる沖縄本島中部にある泡瀬干潟では 2023年中に一部開業予定の人口海浜に野鳥が集まり繁殖行動を行っているため営巣防止策を検討しているそうですが、人工海浜から保護区として整備した地区への誘導方法が決まらないだけではなく その場所は泡瀬にやって来る500羽のコアジサシを受け入れるには狭すぎるし雛鳥の天敵であるオオヤドカリの生息地が近いということで、現在 より良い方法を模索中とのこと。
泡瀬地区同様に豊崎海浜公園も何らかの対策が必要かも。