沖縄で野鳥観察

主に沖縄本島内を歩き回っています

沖縄でも急増するカワウ

豊見城市某所(映り込んでいる構造物で分かる人には分かりますが)から岩礁に群れているカワウを観察してきました。

 

今回確認できたカワウは見える範囲で186羽でした。

カワウ(豊見城市2026年2月12日)

「昔はこんなにいなかったよな…」という実感を裏付けるべく、環境省野鳥の会の調査データを紐解いてみました。すると、沖縄のカワウはこの30年で「珍客」から「常連」へと劇的な変化を遂げていることが分かりました。

カワウ(豊見城市2026年2月12日)

カワウの推定飛来数(沖縄本島
年代    飛来数の目安    当時の状況
1980年代    数羽程度    めったに見られない「珍しい冬鳥」
1990年代半ば    約20〜50羽    ちらほらと目撃例が出始める
2010年代    約1,000羽〜    1,000羽の大台を突破。分布が全域へ
2020年代(現在)    約1,500〜2,000羽    安定して1,500羽前後が確認される

(出典:環境省「ガン・カモ類生息調査」、沖縄県「第二種特定鳥獣管理計画」等)

 

1995年頃にはわずか20羽程度だったのが、今や1,500羽以上。なぜこれほど増えたのでしょうか?

カワウ(豊見城市2026年2月12日)

背景には、九州や本州で個体数が爆発し、新天地を求めた群れが南下してきたこと。そして沖縄の川やダムには、彼らの大好物であるテラピアなどの外来魚が「食べ放題」状態で広がっていたことが、定着の後押しになったようです。

 

カワウの群れの様子を動画撮影してきたので貼っておきます。


www.youtube.com

動画を編集している最中にミサゴが1羽混ざっている事に気づきました。

ミサゴ・ムナグロ(豊見城市2026年2月12日)

よく見るとミサゴの周りではムナグロも羽を休めていますね。

 

話をカワウに戻すと、彼らはいまや沖縄の生態系の一部となりつつあります。
一方で、内水面漁業や養殖業への食害は年々深刻化しており、もはや「ただ眺めているだけ」では済まない状況にきているのも事実です。

カワウ・ムナグロ(豊見城市2026年2月12日)

かつての「珍しい冬鳥」から、地域の課題を象徴する存在へ。 「豊かな自然の証」と喜ぶべきか、「生態系のバランスの崩れ」と危惧すべきか。 目の前の186羽の群れを眺めながら、複雑な思いを抱いた観察記録でした。

 

皆さんは、この黒い隣人たちとの付き合い方、どう考えますか?

 

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