沖縄で見かけるツバメは、大きく分けると2種。
ひとつは、島内で一年中暮らしている留鳥の「リュウキュウツバメ」。普段よく街中で見かける巣作りツバメは、だいたいこの子たちです。
もうひとつが、鹿児島以北でおなじみの「本種ツバメ」。彼らにとって沖縄本島は生活の場ではなく、春と秋の渡りの時期に羽根を休める「中継地」です。
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春(3月〜5月頃): 南の越冬地から本土やロシア方面の繁殖地へ北上する途中で立ち寄り。
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秋(9月〜11月頃): 繁殖を終えて台湾やフィリピン、東南アジアへ南下する途中で立ち寄り。
電線や畑の周りでいつもと違うツバメが数多く混ざっていたら、本土や海外へ向かう長旅の途中かもしれません。



見分けかたは簡単で「胸の黒い帯」と「お腹の色」が特徴です。
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リュウキュウツバメ(地元のツバメ) 胸に黒い横帯がなく、お腹は全体的にくすんだ灰褐色。尾羽の切れ込みが浅く、小ぶりな体つき。
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本種ツバメ(本土へ渡るツバメ) 胸にキリッとした黒いネクタイ状の帯があり、お腹が真っ白。尾羽(燕尾)が長くV字に伸びていて、一回り大きめ。
胸の黒帯がなくてお腹が灰色ならリュウキュウツバメ、胸に黒い帯があってお腹が真っ白なら渡り途中の本種ツバメ。見上げたらすぐ判定できます。
リュウキュウツバメの体色は個体差があるのですが上の写真の個体は まるで見本のような これぞリュウキュウツバメといった外観をしています。


飛行中の尾羽根を見るほうが簡単かもしれません。
リュウキュウツバメは本種ツバメと異なり尾羽根の両端が短い。
ツバメなのに燕尾じゃないのがリュウキュウツバメです。



今回の観察ではリュウキュウツバメの群れにツバメが3羽程混ざっていました。




その3羽のツバメの内 1羽が、翼の一部が白くなっている部分白変個体でした。



ごく稀に「全身が真っ白なツバメ」や「羽の一部だけが白いツバメ」が話題になることがあり見かけると縁起が良いとされていますが、白さにも理由があります。
【全身が白いタイプ】
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白変種(ルーシズム): メラニン色素が羽毛に定着せず白化した個体。「目が黒い」のが特徴で、視力などは正常。
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アルビノ: 遺伝子変異で色素を作れない状態。「目が赤い」のが特徴で、視力が弱く日光にも弱いリスクがあります。
【体の一部だけが白いタイプ】
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部分白変(部分ルーシズム): 翼や頭、尾羽など、一部分だけが白い個体。目は黒く、成長期のストレスや栄養状態、羽の生え変わりのトラブルなども原因になります。
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綺麗で珍しい白いツバメですが、自然界で生きていくにはなかなかハードな条件が重なります。
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天敵に狙われやすい(保護色にならないため、猛禽類やカラスに一目で見つかる)
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羽の強度が低い(黒い色素がない羽は摩耗しやすい)
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飛行バランスが崩れる(部分白変で左右非対称に羽が白い場合、風の影響を受けやすい)
長距離を飛ぶ渡り鳥のツバメにとって、羽のトラブルや目立つ体色は大きなハンデ。それでも中にはたくましく生き延びて、沖縄を経由して南の国へ渡っていく個体もいます。
島内の畑や電線周りでちょっと変わったツバメを見かけたら、驚かせないようにそっと見守りましょう。