雨が上がった直後の金武町でセイタカシギを観察していたらその長い脚の足元をチョロチョロと歩き回っている見慣れないシギを発見。
その場で撮影した写真を拡大して確認。
確認した写真に写っていたのは 沖縄では稀な旅鳥であるオオハシシギでした。
奇妙なフォルムですね。
沖縄には近縁のシベリアオオハシシギも稀な旅鳥としてやってきますが、今回の金武の芋畑に居たのはオオハシシギです。
下は2019年撮影の写真で参考までに。
シベリアオオハシシギは若干体が大きくて足が長く、足の色も違うのが写真から解ります。
辺りを見回したのですがこの個体1羽しか見当たりません。
渡りの最中に群れから逸れた迷い鳥なのでしょうか。
動画も撮影してみましたが手持ち撮影だったのでブレ気味。
長くて太いクチバシの使い方がよくわかる動画になりました。
手元の資料によると群れで日本に渡来した記録は無く 常に1~2羽で行動しているようです。
シベリア北東部とアラスカの一部が繁殖地で、冬季は北から中央アメリカの西岸で越冬するということですが、なぜこの子はこんな遠く離れた沖縄までやってきたのでしょうか。
沖縄では11月から4月にかけて本島各所で目撃されています。
食性は動物食寄りの雑食で、嘴を地中に深く差し込んで昆虫類や貝類を採食し偶に植物の種なども食べるとのこと。
沖縄での目撃時は ほぼ冬羽で今回出会った個体も冬羽。また目撃例は少ないそうですが4月頃に 沖縄で夏羽が確認されたこともあるそうです。
毎度のことなのですが、この金武町の芋畑は変わった野鳥に出会える場所で滞在中は 見逃さないように気を張っていないといけないので大変ですが、それもまた楽しい。
ただしその分、空振りに終わったときの徒労感も大きいのが悩みのタネです。
ここ数年は観光地化が進んできているように見受けられるので幾分心配ではあるのですが いつまでもこのままの環境が維持され、バーダー達の心の拠り所で有り続けてほしいものです。